事故防止対策

事故防止対策

1.恐ろしい波及事故

高圧受電契約をすると低圧受電とは比較にならないほど電力量を使用できるようになりますが、キュービクル(高圧受変電設備)は自社で管理する設備なので電気事故が発生した場合、その損害に対する責任は自社で負わなければなりません。
自社の工場や事務所、店舗の停電が発生すれば、業務に重大な支障が出てしまいますがそれ以上に恐ろしいのは波及事故と呼ばれる電気事故です。
波及事故とは自社のキュービクルなどで起きた事故が原因で電力会社の配電線を通して近隣の住宅、ビル、工場、病院、銀行、信号機などの交通システムに停電が広がる事故です。
波及事故が発生すると自社の損失のみならず、公共インフラの停止や他社の操業停止など社会的に大きな影響を及ぼします。

電気主任技術者による保安点検を行う義務は定めてありますが、指摘事項として勧告できるだけで、改修する必要性があっても、それを実行する権限はありません。

「耐用年数は過ぎたけど、まだまだ使える!」
「波及事故で自社が停電した事はないよ。大丈夫じゃない?」
そう思われている方は本当に多いです。

実際に日本国内で波及事故は発生しています。
経済産業省の電気事業者の報告によると2012年度の波及事故の事故件数は497件となっていて、発生件数が滅多にない稀な電気事故というわけではありません。
波及事故は受変電設備を管理する企業にとって、他人事ではありません。


2.事故発生の原因

波及事故の主なる発生原因は設備の保守不備で全体の45%占めていています。
2番目が落雷など自然現象による原因で32%、3番目が工事作業者の過失による原因で8%占めています。
(財団法人電気工事技術講習センター)
「第一種電気工事士定期講習講師用テキスト(2010年度版より)」

保守不備に関しては適切な時期に改修工事(メンテナンス)をすれば未然に防げる場合がほとんどです。
自然災害も落雷対策や老朽化により、電気設備の中に雨水が入りやすい状態になる前に改修すれば、事故発生のリスクは極力避ける事ができます。
電気設備の中に小動物が入れるほどの穴がある場合は早急に対応しなければ、ネズミなどが侵入して電気設備内で感電し、停電事故を起こすというケースも少なくありません。

普段は意識する事がない電気設備ですが、事故がないように改修計画は立てていかなければなりません。


3.電気設備の更新の目安

キュービクル内の電気機器は寿命が来てから交換を考えるというわけにはいきません。
電気設備の耐用年数は環境によって大きく変わります。
屋外設置と屋内設置で大きく寿命は変動しますし、負荷電流の開閉数や定期的にメンテナンスを行っているかによっても変動します。

経年による電気設備の劣化は年次や月次に行う点検や測定試験では完全に判断できない場合もありますので、計画的に電気設備は更新する必要があります。

更新の目安 電気設備機器名称

15年

柱上高圧気中開閉器(PAS)

柱上高圧ガス開閉器(PGS)

20年

高圧ケーブル

高圧ガス開閉器(UGS)

真空遮断器(VCB)

負荷開閉器(LBS)

真空電磁接触器(VMC)

保護継電器(OCR、GRなど)

零相変流器(ZCT) ZPC、ZPD等の入力装置も含む

低圧開閉器(MCCB、ELB)

その他低圧用電気機器

25年

断路器(DS)

変圧器(TR)

高圧進相コンデンサ(SC)

直列リアクトル(SR)

避雷器(LA)

計器用変圧器(VT)

変流器(CT)

その他高圧用電気機器

ただし定期点検などで異常な絶縁低下、異音、異臭、目視で明らかに異常な状態(焦げ跡や腐食等)が発生している場合は運用している年数関係なく、更新する事が望まれます。


4.事故防止対策

事故防止対策として、最優先でやるべき事は波及事故を防止する事です。
自社の受電設備で事故が発生して近隣地区と共用で使用している配電線へ波及した場合、電力会社の保護装置が動作し、近隣地区の停電へと影響が広がります。
つまり、万一事故が起きても自社内で遮断する必要があります。

自社内で遮断するために必要な電気設備がPASやUGSと言われる高圧用の負荷開閉器です。
架空線からの引込の場合はコンクリート柱上にGR付きPAS、地中から引込の場合は電力会社所有物である高圧キャビネット内にGR付きUGSを設置します。
自社の電気設備で高圧用の負荷開閉器が設置されていない場合は波及事故対策として最優先事項として早急に設置する事をお勧めします。設置には費用が掛かりますが、設置しない事によってさらされる損害賠償のリスクがあまりにも大きいからです。

保守不備対策としては保安協会から指摘事項された電気設備や更新の目安を超えてしまった電気設備があれば、優先して改修する項目にしてください。
PASやUGSなどの高圧用の負荷開閉器、高圧ケーブル、真空遮断器(VCB)や負荷開閉器(LBS)などキュービクル内で負荷を遮断するための高圧機器や電路は優先して改修工事する必要があります。 波及事故の多くは上記の間から発生するからです。

適切なメンテナンスと更新の目安を守れば、保守不備による事故はほぼなくなります。

自然現象による災害は落雷が多いです。
避雷器内蔵型のPASを採用するか、避雷器をPAS本体の負荷側に取り付ける事で防げます。
ただし、接地抵抗値が悪いと避雷器が有効に機能しませんので定期点検の時に確認してください。

屋外設置で25年以上経つキュービクルに関しては電気設備機器の交換ではなく一式更新した方が結果として費用が掛からない場合があります。
せっかく費用を掛けて電気設備機器を更新したのに筐体(キュービクルの箱)が腐食していて長く持たない状態であったり、筐体は補修や塗装を適切にしてまだ使用できる状態だが数回の改修工事(電気設備機器や高圧ケーブルの更新)した結果、計算してみれば一式更新した方が費用が安かったというケースもあるからです。

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お客様の電気設備改修計画が円滑にできるよう全力でサポートします。


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